ニューバランス ビザロ BLACKOUT SQUAD
2015年7月1日から発売されたニューバランス初のサッカースパイク ビザロ(Visaro)とフューロン(Furon)。その一つ、ビザロは長短さまざまなパスを繰り出し、攻守に渡り広範囲を動き回るプレーヤー向けモデルだ。主な着用選手は、ベルギー代表のフェライニやウェールズ代表のラムジー、鹿島アントラーズの小笠原満男選手など。
今回紹介するのはBLACKOUT SQUAD限定のブラックアウトカラー。
ニューバランスの本気度
ニューバランス初のサッカースパイクとして、数カ月前から大きな注目が集まっていたビザロとフューロン。いざ蓋を開けてみると、初のサッカースパイクとは思えないほど高いクオリティに仕上がっていた。
サッカースパイクとして大切な要素である軽量性、履き心地の快適さ、ボールの蹴り心地、ボールコントロール感、グリップ、どれを取っても高いレベルで作り込まれており、縫製や糊付けなど細部に至るまで、ニューバランスフットボールの並々ならぬ熱意を感じることができる。
エリアプレーンメッシュアッパー
ビザロのアッパー素材は、表面を樹脂コーティングしたエリアプレーンメッシュという素材をベースに用いた人工皮革(合成樹脂)。全体的に厚みのあるアッパーは柔らかくハリがあり、足に沿って柔軟にフィットする。
二種類のディンプル加工
アッパー表面には二種類のディンプル加工が施されている。インフロントエリアには溝状の連続したラインがデザインされており、ボールに対するグリップ力とインパクト時の蹴り心地を高めている。
インフロント以外のインサイドとアウトサイドエリアにはゴルフボールの表面のような凹凸が施されており、こちらもボールへのグリップ力を高める働きを担う。
スウェード調ライニング
足首部分周辺をはじめとするスパイク内部とシュータン裏には、スウェード調ライニング素材を採用。スパイクと足(ソックス)が滑る現象を抑え、フィット感の向上とパワーロスを最小限に抑えている。
足首部分内側のライニングには低反発クッションのようなメモリーフォームが内蔵されており、足首に隙間なくフィットすることでスパイクと足の一体感が高められている。
ウィズ(D or 2E)の選択
ビザロのラストは、細身のDと標準的な2Eの二種類から選択することができる。BLACKOUT SQUADモデルのウィズはDだが、他ブランドの標準的な市販モデルと大差は無いように感じられる。ウィズDタイプでは、適度なフィット感とホールド感を体感できる。標準よりもゆとりある履き心地を求めるのなら、2Eタイプを選択すると良いだろう。
ラスト形状には、親指側が長いオブリーク型が採用されている。自身の足型タイプに一致する場合には最高のフィット感を感じることができるはずだ。
天然芝用FGアウトソール
ビザロのアウトソールは天然芝グラウンド用スタッド搭載タイプ。トライアングルスタッドと六角形スタッドを組み合わせたアウトソールは、天然芝グラウンドで最高のグリップ力を発揮。母趾球下エリアに配置された高硬度ピボットゾーンが踏ん張って大きな力がかかった際の安定感を高めている。
前足部は適度な屈曲性と剛性を兼ね備えており、ダッシュ時のスムーズな蹴り出しとボールインパクトをサポートしている。
フレッシュフォーム
ビザロには一般的に言われるようなインソールは採用されていない。代わりにシューズ底面にはフレッシュフォームというクッション素材が隙間なく直接貼り付けられており、インソールとクッショニングの役割を果たしている。インソールとしてのフレッシュフォームは固定されており、取り外すことはできないが、フィット感とクッション性を兼ね備えた構造。
ランニングシューズで培われた技術力
ニューバランス初のサッカースパイクは、長年のランニングシューズやスニーカー開発によって培われた技術力に裏打ちされた安定感が感じられる。ビザロはパーツ単位でも全体のバランスとしても、サッカースパイクとしての高い評価に値する仕上がり。現時点のラインナップは天然芝グラウンド用FGモデルとSGモデルのみだが、今後展開されるであろうハードグラウンド用HGモデルにも期待が膨らむ。
価格
通常カラーのニューバランスサッカースパイクはニューバランス公式ショップまたは一部取り扱い店舗で販売されている。
ビザロ PRO FG
価格:¥19,000(本体価格)